新作の先達

手に取るか取らないか微妙なラインのものを取り上げてくブログにしたい。

BATMAN NINJA

ダークヒーローって何だろう?ベッティです。

 

日曜朝の仮面ライダーシリーズ、プリキュアシリーズを、あんまり欠かさず観てますが、年々変貌を遂げているよう感じます。シリーズを一新するにあたり、新たな要素を加えなければマンネリになってしまう。しかし、要素を盛り込みすぎると本当にシリーズ物か?となってしまう。前者がプリキュアシリーズで後者が仮面ライダーシリーズです。また、マーケティング等も考慮した上での制作だとしても、バイクにあまり乗らない、怪人は使い回し、ファンタジー要素が強い作品が続くと、面白い面白くない以前に、仮面ライダーってなんだっけ?となります。

 

BATMAN NINJA

⭐️⭐️⭐️⭐️    アメコミ風ジャパニーズアニメ。超えちゃいけない一線はギリギリ越えていた。海外の評価「9歳の僕が大興奮」は的をえてました。

 

悪党をアーカムアサイラムにぶち込む話。いつも通りです。

 

正直、見る前は不安しかなかった。一流のスタッフ・キャストが揃っているとはいえ、ダークでシリアスな雰囲気のバットマンを、正反対な作風の中島かずきが描くとなると、バットマンのイメージが崩壊する予感しかしなかった(レゴは置いといて)。ちなみに僕はバットマンリターンズが一番好きです。しかし蓋を開けてみると、タイムスリップというオリジナルではありえない設定や展開ですが、鉄板ネタも外さず、キャラクターが原作に忠実なイメージで動き回り、ちゃんとバットマンしてました。ただ、合体はやりすぎ。

 

特筆すべきは台詞回しの良さ。英文をそのまま翻訳したような言い回しと、声優さんのトーンが、アメコミ読んでる時に脳内再生されるボイスさながら。特にジョーカーがたまらない。予告の段階では、狂気が足りないなーと感じましたが、本編を見てみると、終始真面目か冗談か、判断のつかないような芝居がかった口調で喋り続けていて、正にイメージ通り。続編があるならまた高木渉さんがいい。ツンのないハイテンション釘宮理恵さんとの掛け合いも、テンポが良くて心地よい。

 

キャラクターについては、元来のイメージを崩さない程度に日本人好みに調整されていたし、原作を知らなくても楽しめる気がします。多分、アニオタはみんなキャットウーマンに萌えると思う。だって自分がそうだから。ミステリアスなお姉さん最高や。

 

ストーリーは90分ない中で、戦闘メインでがっつり楽しめる感じ。中だるみはなく、むしろ日本っぽい演出や効果を詰め込みすぎて忙しかった。ファーマーのシーンは、構成考えた人天才じゃね?と思いました。ただ、頭数増やすために出されたヴィランズと、頭数を揃えるために召集された歴代サイドキックの出番が本当に短かったのが残念。姉御肌のポイズンアイビーの為に、次回作を是非作って欲しい。

 

本作の評価は、DCとは思えないハイテンションアクションムービーを楽しめるか、楽しめないかで二分する感じ。個人的には、キャラ崩壊してないし、たまにはこういうバットマンもいいんじゃないの?って思いました。流石に合体は許せないですけど。特に序盤のジョーカーの城に殴り込みに行くシーンとラストのタイマンはノリノリで楽しめました。合体は萎えたけど。

毎回このテイストのDC作品を発信続けたら困りますが、初回日本のバットマンは、仮面ライダーフォーゼ的な、ツボを押さえたイロモノ作品が楽しめます(鷹の爪団とのコラボはなかった)。上映館は少ないですが、遠出して観に行く価値ありです。

 

それでは皆さん、よいアメコミライフを