新作の先達

手に取るか取らないか微妙なラインのものを取り上げてくブログにしたい。

プーと大人になった僕〜しっくりとくる邦題。

ピンと来る作品と巡り合わないとブログを更新しません、ベッティです。

 

先日母の還暦祝いでディズニーリゾート1泊家族旅行をしたのですが、すごいねディズニーランド。60歳かつあまりディズニーに興味のない母がガッツリとアトラクションやショーにのめり込んでいました。ホテルもディズニーランドの延長みたいな雰囲気で、2泊3日もした暁にはディズニーのノリが抜けきれないまま自宅に帰るんじゃないかという感じでした。お土産買った後の「いってらっしゃい」やアトラクション出口の「おかえりなさい」と言った言葉の使い方も、客とスタッフじゃなく、友達同士という感覚になります。

 

プーと大人になった僕(原題クリストファーロビン)⭐️⭐︎〜プーさんだからこそ出来たことと、プーさんだからこそ見たくなかったことが混在している。

 

社畜が、家庭を犠牲にしてまで働くことの馬鹿馬鹿しさに気づくお話。

 

「実写版プーさん、プーさんじゃなくてプーさんのぬいぐるみの話なんでしょ?」(By母)

実はプーさんはぬいぐるみなんですよ、皆さん知ってました?ついでに、今回のモフモフしているプーさんはクラシックプーとも呼ばれるらしいです(これは友達に教えてもらった)

新三大、キャラクターは有名だけど設定やストーリーをよく知らないディズニーキャラクター(実は売り上げ第1位のくまのプーさん、そもそも主人公ですらないカモノハシペリー、最近版権が帰ってきたオズワルド)の1人を、あの、美女と野獣スタッフが無事に作ることができるのか、期待3割不安7割でした。そしてオープニングからやらかしてくれました。

「クリストファーロビン戦争に行く」

パワーワードすぎる

100エーカーの森と別れを告げ、ロビンが大人になるまでを、結婚式でありそうな絵本をめくる演出と、実写を交えてオープニングで説明がされますが、一部の下りは間違いなくいらない。途中で戦争に行ってた話題が出て来るとは言え、銃を片手にしたロビンとか、まず見たくない。また、会社のストレスで家族をほったらかして奥さんとの関係が冷え込んでるロビンを従来のファンが見たら吐くんじゃなかろうかと思ってしまう。さらに、本編中でプーさんにきつく当たって、プーさんがガチで凹んだりもします。これはきつい。

 

上記のようにつまらない大人になったロビンが、純粋無垢で想像力豊かな子供時代の象徴との邂逅を経て人生変わった、というよくあるホームコメディの展開です。本作ならではの長所は、この手の作品によくある、良かれと思ってやったことが裏目に出て大変な事になって不仲になる場面が、普段通りのプーに対してイライラしているロビンという構図になっている点。プー達のデザイン、キャラクターが昔と変わらずなので、ロビンの変わりようが際立ってきます。「プーと大人になった僕」久しぶりにナイスな邦題と出会えました。

仕事で追い詰められてる時に本作を観ると、「ふふっ、プーのおバカさん」と、肩の荷が下りるかもしれません。現代人の心の疲れをプー達が癒してくれます。この映画を観てから、仕事に忙殺される生活を改めました。出来た時間で「何もしないで忙しい」や家族サービスをするわけでもなく、ソシャゲでマラソンしてるのは内緒です。

 

しかし、こんな事を言ったら身も蓋もないないのですが、いつもどおり、終始どったんばったん大騒ぎしている方が面白かったので評価は低め。同じスタッフでどったんばったんして欲しいですが、次はティムバートン監督と実写版ダンボらしいですね。いや、くるみ割り人形の方が作風にあってるやろ、クレイアニメ再開してよ。

 

では、皆さん、よい何もしない日を

 

https://m.youtube.com/watch?v=CO3jPFChIAI

この特報、ほんと好き。本編より好き。