貞子〜Jホラーの復権はまだ先のようです
はいどうも、令和初投稿ベッティです。
昨年公開された「来る」の前半は、本当に良いJホラーでした。POVや都市伝説系に毒され、徐々に恐怖感を高めていくホラーがすっかり過去のものとなろうとしている中、平成初期を思わせる作りながらも、最近の視聴者が飽きない派手な演出が混ざり傑作でした、前半は。後半が残念アクション映画になったのが本当に悔やまれます。
世間の評判は良くないものの、雰囲気の面で言えば及第点の劇場霊から早数年、ホラー映画の第一人者中田監督がまたリングを撮るとなると期待に胸が高まるわけです。
貞子(2019)⭐︎⭐︎〜なぜいい雰囲気をキープ出来なかったのか。
お姉ちゃんが行方不明になったユーチューバを探しに行くお話
暗い画面、気味の悪いオブジェクトのカット、逃げ場のない少女に病んだ女性、緊張感が高まり脂汗が滲み出てくる冒頭で一番印象に残るセリフがこちら
「お前が貞子を呼んだのか!!」
色々台無しである。貞子3D以降ネタに欠かない彼女ですが、とうとう降霊が可能となりました。本作の怖いシーンは悉くぶち壊しにされるつもりで見た方がいいです。エピローグは日本映画史に残るトンデモなので、逆に一見の価値あり。直前のシーンからどうなったらあのシチュエーションになるのか、どうしてあんなチープな演出で終わらせるのかetcこれまでの感動を返せと言いたくなる。
ただ、POVのシーンは終始良かったです。やっぱりPOVはライブ感で怖がらせるより撮影者に見えていて視聴者に見えていない箇所でナニカが起こっている際に想像力が掻き立てられる方が怖いです。あと、予告で貞子出ると確定してたのですがPOV中に何も起こらなかったのも中々緊張感が維持されて脂汗がやばかった。全編そうしてくれよ。
また、視聴者をミスリードさせる演出が多いのも好感度が持てました。お約束とサプライズが良い塩梅で楽しかった。
時代の移り変わりか、とうとう映像を介さずに大暴れの貞子さんですが、今回の良さげな箇所をブラッシュアップした続編に期待です。いや、裏切られる未来しか見えないですけど。
それでは皆さん、良い1週間を。
ps貞子の移動方法がゴギブリみたいなのは本当にいけない。